まとめ

【体験談】卵アレルギーの子どもと「コアラのマーチ」に挑戦した日

最初の一歩

卵アレルギーの子どもに「これ食べたい」と言われ、答えに悩んだ経験はありませんか?

我が家も完全除去で守ってきましたが、挑戦する一歩を選びました。

今回はコアラのマーチに挑戦した実体験を紹介します。

食品メーカーで18年働いた私だからこそ気付けた視点も交え、親の葛藤小さな成功の記録をまとめました。

読めば、卵アレルギーと向き合うヒントを得られるはずです。

スーパーで見つけた「食べたいお菓子」

スーパーで子どもに「これ食べていい?」と聞かれて、答えに困った経験はありませんか?

先週、子どもと一緒に髪を切りに行った帰りに、ふらっとスーパーへ立ち寄りました。

普段の買い出しは私が一人で済ませるので、子どもにとっては特別なお楽しみ。

棚に並んだお菓子を見てテンションが上がる瞬間です。

その時、子どもが「コアラのマーチ 練乳ミルク味」を見つけました。

「これ食べたい!」と嬉しそうに手を伸ばしたのですが、成分表を見ると卵入り。

「これは卵が入っているんだよ」と伝えると、子どもはしょんぼりとうつむきました。

小さな背中を見て、胸が締め付けられる思いでした。

卵を完全除去してきたこれまでの生活

わが家の子は重度の卵アレルギーです。

過去に経口負荷試験を受けたものの、ほんのわずかな量で体調が悪化。

吐き気や倦怠感に苦しむ姿を見て、親として強い恐怖を覚えました。

それ以来、子ども自身も「卵は嫌だ」と拒絶し、家庭でも完全除去。

卵を含む加工食品も一切口にしない生活が続きました。

もちろん、安全を最優先にした判断でした。

しかし時間が経つにつれ、「完全除去だけでは自然によくならない」という現実に直面。

むしろ食べる練習の機会を失ったことで、反応がより強くなってしまったのではない――。

そんな後悔が心の中に残っていました。

子どもの「食べたい」をチャンスに変える

だからこそ、今回の「コアラのマーチ」の一言は大きな気付きでした。

「食べたい」と思った気持ちを、ただ「ダメ」と片付けるのではなく、挑戦のきっかけにできるのではないか。

思い切って「これは卵が入っているけど、練習で買ってみようか」と声をかけました。

すると子どもの目がキラッと輝き、嬉しそうにお菓子を抱えました。
家に帰ると「卵を食べる練習するんだ!」と妻に誇らしげに報告。

その姿は、ただのお菓子を手にした以上の意味を持っていました。

初めての一粒と、その後の変化

いよいよ挑戦の時。

コアラのマーチを一粒食べた子どもは、やはり体調が悪くなりました。

「気持ち悪い…」と顔をしかめ、少し青ざめていました。

それでも今回は薬を飲まずに自然に回復。

「もういらない」と残りを私に渡しましたが、その表情には達成感がありました。

本人も「挑戦できた」という手応えを感じていたのかもしれません。

小さな一歩が未来を変える

今回の出来事は、私たち親子にとって大きな一歩でした。

今まで避け続けてきた卵入りのお菓子を、自分の意思で食べてみた。

その経験は「怖い」から「挑戦してみよう」へと気持ちを変えてくれました。

もちろん、無理は禁物。

お医者さんの指導のもとで、食べる量やタイミングを決めながら進めています。

でも少しずつ慣れていくことが、きっと子どもの未来につながると信じています。

親子で一歩ずつ前へ

「みんなと同じお菓子を食べたい」――。

その気持ちは、子どもにとって何より大切な原動力です。

恐れすぎず、でも油断せずに、一歩ずつ。

これからも子どもと一緒に、新しい挑戦を積み重ねていきたいと思います。

同じ悩みを抱えている方へ。

「少しずつでも挑戦すること」が、未来を変える第一歩になるかもしれません。